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連作障害の対策実例

ニンジンの土壌改善

ニンジン

ある県のJAのニンジン部会では、ニンジンの腐れやシミ症が課題でした。土壌分析(図1)を実施したところ、この地域は、化学性から観ると平均的に無機態窒素が8(mg/100g)前後、有効態リン酸30(mg/100)以下、pH5.0(kcl)以下、塩基飽和度が50%以下で、塩基バランスから観ると苦土が不足、石灰も不足。物理性から観ると、仮比重が0.8~0.9、三相分布は固相率の割合が低く、気相率が高い土壌の特長を有していました。

開墾された畑でしたので、これまでは堆肥を多用して土づくりをしてこられました。は種時期は、7月下旬から8月上旬で気温が高い時期であり、乾燥しやすく地力窒素の吸収が高いことが予想されました。

図1:ニンジン圃場の平均的な化学性養分のバランスと物理性分析の結果

化学性分析

物理性分析

 

対策

そこで、地力窒素の吸収を考慮し、元肥の窒素を基準の12(kg/10a)から5~8kgに減らし、有効態リン酸の値とpHを高めるための肥料を選び、リン酸、石灰、加里、苦土の施肥量を増やし、塩基バランスを調整するように施肥を勧めました。もし窒素分が不足しているような場合は、本葉4~7枚目位の時期に追肥を提案しました(幸い追肥をすることなく収穫できた)。

 

改善

その結果、提案従いの土作りされた生産者は、そうでない生産者より平均的に糖度が高く、硝酸態窒素残留量が少なく(図2は、ニンジンの食味評価で、糖度が高く、硝酸イオン値が低いものほど良いと評価)、腐れやシミの発生が減少、歩留まりが改善、これまでより反収も向上しました。そして、これまで良く出来なかった生産者ほど、改善する結果が得られました。

図2:ニンジンの食味評価(糖度と硝酸イオン)

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