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連作障害の対策実例

レンコンの土壌改善

レンコン

作物の症状

石川県のレンコンの生産者をお客様としています。レンコンを食べた消費者がいつでも美味しいと言ってもらえるものにしたいという意向から、施肥改善に協力させていただいております。圃場ごとに収穫量と品質にバラツキがあり、その差を少なくすることで改善できるのではと提案しました。

 

土壌診断

数名の生産者の圃場ごとに土壌分析を行い、調査を実施いたしました。サンプルは上層部(土壌表面から5~10cm前後)と下層部(底)の2カ所を採取致しました。良いレンコンが収穫できる篤農家の圃場(図.a)数値を基準とし、化学性から観ると、そうでない圃場(図.b)は、有効態リン酸20(mg/100)以下、塩基飽和度のバランスから観ると石灰、苦土、加里が不足、上層部と下層部のpH(kcl)の差があり、下層部のpH(kcl)が表層部より低く、酸性化している、酸性化の著しい圃場ほど石灰量が少ないという土壌の特長を有していました。また、毎年残さなど有機物が蓄積されるためなのか、腐植値の割に保肥力(CEC)が30(me/100g)以上と高いところが良い傾向がありました。また、物理性から観ると保肥力(CEC)の小さい砂壌土の圃場と、それ以外の粘土などの保肥力(CEC)の大きい圃場では相違が観られた。

(a)良好な圃場

(b)改善が必要な圃場

 

原因

要因は、下層部のpHが低く、レンコンにとって適正でないために、根が張れにくいこと。病気や害虫発生を抑制する石灰をはじめとした苦土、加里が不足していること。また、与える窒素肥料の種類と量が、レンコンが窒素を吸収する時期とタイミングが合っていないことなどで、充分な生育ができないことではと考えました。

 

改善

改善策として、数年かけて、有効態リン酸の値とpHを高める傾向のある肥料を施用し、リン酸、石灰、加里、苦土の施肥量と塩基バランスを考慮し、施肥改善を実施しています(元肥時にはポーマン-Pも施肥:残さを含み土中の有機窒素化合物の吸収促進。塩基バランスを整える。でんぷん量を増やし品質を向上させる)。また、レンコンは18(kg/10a)以上の窒素を必要としますが、地温の変化に伴い、アンモニア態窒素やアミノ酸態での吸収を促すため、窒素肥料はぼかし肥料などの有機質肥料を主とし、不足の場合は追肥で化成肥料で補うか、レンコン用の肥効調整型肥料と併用することを提案しています。

取り組んでくれた生産者は、次のような結果が得られています。

※試験のためのデータ取りをしていないため、同一条件になっていません。

 

<改善結果>

  • 生産者A氏は、4年以上の実施で、収穫量が増え、出荷のための選別後の出荷収穫量で9%、良品率35%に向上してきました(篤農家は良品率平均40%以上)。
  • 生産者B氏は、3年目で収穫量が、平均21%向上してきました。
  • 生産者C氏は、3年実施、写真のような病気のレンコンがみられたが、年々少なくなり、大きさの割に重いレンコンとなり、歩止まりが向上してきました。

 

 

生産者C氏のレンコンの改善前の様子(病気)

 

 

良好なレンコン

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